Day 1: アメリカの雄大な大自然の象徴といえば、何と言ってもグランドキャニオン。渓谷の全長は400km以上。幅は一番広いところで約29km、コロラド川の水の侵食で深さ1,800mまで削られた谷底の地層は遥か18億年前のもの。地球の歴史を垣間見ることが出来るタイムマシーンであるとともに、大自然が作り出した芸術。そのグランドキャニオン、2019年2月26日で国立公園となって100周年を迎えました。
(グランドキャニオン国立公園、100周年おめでと~)
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この地がかつて海の底であった時代から数億年の時を経て堆積した土砂が作り出した地層のグラデーション、侵食によって削られた岩々。太陽の角度によってそれらが、独特の立体感をもって浮かび上がってきます。
グランドキャニオンはノースリムとサウスリムでは標高が異なります。北側の平均標高は約2,400m。多くの観光客が訪れ、施設も充実している南側は350mほど低く2,050m程度。コロラド台地が北から南へと下り傾斜となっているため、北側に降り注いだ雨水はノースリムの岸壁を伝い、表面を削り取りながらコロラド川へと流れ落ちます。降水量の多い北側からの雨は、時には濁流となって流れ込み、岩を侵食し、更には大規模な岩盤崩壊を起しノースリムの起伏に富んだ景観を作り出しました。
一方、南側に降る雨の多くはコロラド川には流れ込まず、更に南に広がる台地へ拡散されていきます。従って、サウスリムの岸壁は北側と比べると起伏が少なく、対岸(ノースリム)から見ると少しノッペリとした印象を受けます。起伏に富んだノースリムを一望できるサウスリムに多くの人が訪れるのも頷けます。
グランドサークルを一週間で効率よく回るスケジュールはこちら:
という事で、ラスベガス発のグランドサークル一週間の旅の第一目は、グランドキャニオン・サウスリム。
ラスベガスの町を朝早めに出発して、先ず立ち寄るのはフーバーダム。ネバダ州とアリゾナ州の境に位置し、ラスベガスからは約一時間。ルート66で有名なキングスマンへ向かう途中。グランドキャニオンへのルート上にあるため、回り道をしないで済むので時間的なロスは殆ど無し。
(見る者を圧倒する巨大なコンクリートの壁)
1936年に当時、世界最大級の土木工事の末に完成した巨大なダム。様々な映画の撮影にも使われており、古くは1978年公開のスーパーマン。最近のヒット作ではトランスフォーマーやカリフォルニア・ダウンなど。堤防から下を除くと目が眩むほどの高さ。大迫力の巨大人工建造物。一見の価値は大いにあり。
フーバーダムからサウスリムの中心であるグランドキャニオン・ビレッジまでは約3.5時間の道のり。ダムで一時間程度の寄り道をしても午後早い時間に到着可能。夕刻までの時間はサウスリム・トレイルのビューポイントから絶景を堪能したり、ブライトエンジェル・トレイルを少し下ってみたりなど、日の長い季節であれば時間はたっぷり。
(一時は絶滅の危機にあったカリフォルニアコンドル。グランドキャニオンで保護・繁殖活動を展開し、少しづつ数が増えている)
太陽が西に傾き夕日に赤く染まる渓谷はグランドキャニオンが最も美しい時間。至福の時を思う存分お楽しみください。
(夕日に染まる雪景色のグランドキャニオン)
二日目は、早起きして日の出を楽しんだ後、ホースシューベンド経由でアンテロープキャニオンに向かいます。お楽しみに。
ワンポイントアドヴァイス
日中のグランドキャニオンも見応えがありますが、夕焼けや朝日に彩られた渓谷は、更なる美しさ。これらを思う存分楽しむには園内に宿泊するのが理想。ホテルが数多くある近隣の町、Williamからは一時間ほどの時間を要します。早起きして車を運転するのも一苦労。用意周到に準備をしリムに近いロッジに泊まることをお勧めします。
予約はここちらかららhttps://www.grandcanyonlodges.com/lodging/
(グランドキャニオンビレッジの地図。地図の右端がビジターセンター。ブライトエンジェル・トレイルは、ヒストリカルビレッジトと表示がある辺りが出発点。(注)縮尺は随分いい加減です)
2.
天気がよくて、体調に問題が無ければ、20~30分程度でもトレイルを下ってみることをお勧めします。ほんの僅か歩いただけで景観が変わり、異なった地層や壁画が次から次へと現れ、上から眺めるのとは全く違った楽しみがあります。
ブライトエンジェル・トレイルは気軽に歩けるトレイル。ただ、絶景に気を取られて歩いているうちに、何キロも下ってしまう事もあります。上りは思いのほかきついので充分気を付けてください。また、渓谷内の気温はリムよりもかなり高くなりますので、充分な水の用意をお忘れなく。
(ブライトエンジェル・トレイルでポーズをとるビッグホーンシープ)
時間に余裕があれば谷底のキャンプもお勧め。予約の仕方はこちらから
3. 寒さ対策をお忘れなく
グランドキャニオンに限ったことでは在りませんが、グランドサークルは全般的に標高が高いので、朝晩は夏でも冷え込みます。折角、綺麗な朝日を見に来ても、寒くて楽しめないのでは残念。昼と夜の寒暖の差が激しいので、重ね着で調整するのがお勧め。
続けて二日目、ホースシューベンド経由でのアンテロープキャニオンはこちら
By Nick D
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