100㌔走の事を誰かに話すと「何でそんな辛いことするの?」から始まり、「途中、トイレどうするの?」とか、「ずーと走ってるの?」とか、「お腹すかないの?」等かなり無邪気な質問を良く受けます。長い距離を走るためには、トレーニング方法や、体調管理やら、トイレよりも心配しなければならない事柄は、他に沢山あるんだけどなぁ~と思いながらも、通常は「途中の給水所にちゃんと仮設のトイレもあるよ」と丁寧に説明をするようにしています。

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トレイルランニングランキング
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(グランド・ティトン国立公園にて、熊対策のペッパースプレーを持っての早朝ラン)

通常のマラソンであれば、サブフォー(四時間切り)や、サブスリーを目指すランナー向けの書物やトレーニング方法が沢山あります。一方、ウルトラマラソン、特にトレイルでは、たとえ同じ距離のレースでも開催場所の標高や、累積標高、更にはトレイルのコンディションなど、環境が極めて多様なため、これはと言うトレーニング方法にお目に掛かかった事がありません。
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(日頃トレーニングしている近所のトレイル。南カリフォルニアは夏から秋にかけては乾季。内陸に入るとカラカラに乾燥した大地が広がる)

私自身もマラソンに始まり、アイアンマン・トライアスロンやトレイル・ウルトラなど耐久系のレースで、その都度距離を延ばし新たな挑戦を繰り返していますが、何時も手探り。レースが迫って来ると、不安を抱えながら恐怖心に駆られて練習をしています。
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(冬場の雨季を経て春先は緑の絨毯を敷き詰めたような美しい景色となるが、長くは続かない)

トレーニングのプランも自分自身を実験台にして試行錯誤しながら。それでも幸いにも怪我とは全く無縁で、間違っても早いとは言えないながら、チャレンジした全てのレースで制限時間内に完走しています。私と同様に不安を抱えながら手探りでトレーニングしてるアスリートの方も多いと思います。少しでも役に立てばと思い、今回は自分なりに大事にしている完走の秘訣を紹介します。

雑誌で取り上げられた灼熱のグランドキャニオン横断トレランのレポートもお見逃し無く。

http://nick-d.blog.jp/https:/lumina-magazine.com/archives/news/7531


1.完走できそうなレースを選ぶ


50㌔から80㌔、さらには100㌔と距離を延ばして行くのは大きなチャレンジ。新たなチャレンジに臨む際には、ぐっと我慢して走りたいレースよりも、完走できそうなレースを選ぶようにしています。ユタ州やコロラド州の高地で一度は走ってみたいと思うレースが沢山ありますが、先ずは完走ありき。標高差を調べたり、レースレポートを読んだり、完走率をチェックしてみたり。その上で、過去の上位入賞者のタイムを確認し、その2倍くらいのタイムを完走の目処にして、制限時間と比較した上で最終的にレースを選びます。ということで、私の完走の秘訣の一番目は、現実を見据えて優先順位を明確にし、完走ありきでレースを選ぶ事。

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(トレイルでは時折ガラガラヘビにも遭遇。幸いにも噛まれたことは無い。とぐろを巻いている時は要注意)

2.
トレーニングは走行時間を重視


目標とするレースを念頭においてトレーニングをするわけですが、レースの距離が長くなるほど、当然それなりの走り込みが必要となります。その一方で無理をすれば故障の原因となります。私の場合は100㌔のレースであれば、月間の走行距離を300㌔程度に設定し、徐々に延ばして行き、レースの一ヶ月前くらいに300㌔のピークとなるように持っていきます。勿論、週に2日程度の休みも忘れません。

走行距離の目標はあるものの、どちらかというと走行時間を優先します。
100㌔走れるコンディションを作るというよりは、15時間走れる体力をつけることをイメージしています。距離よりも時間にフォーカスを当てることにより、自ずとゆっくりとした走りで、酸素を上手く筋肉に取り込める体作りに役立つと共に、怪我のリスクも低くなるのではないかと考えています。

時間的には、本番の完走目標時間の三分の一程度を休まずに、余裕を持って走ることを目処にします。
15時間目標でであれば、5時間程度。割と楽なトレーニングに見えますが、
何といっても怪我をしないのが完走の秘訣。1パーセントの練習超過より、10パーセントの練習不足の方がマシといいます。もう一つ加えると、トレーニングは暑さ、寒さ、標高差などを考慮し出来るだけレースに近い環境でするように心がけています。

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(日頃使っている、疲労した筋肉をほぐすマッサージ器具)

3.
ストレッチの習慣化

怪我をしないのが完走の秘訣といいましたが、必要充分な走り込み無しでは完走は不可能。走り込みが増えれるほど疲労が蓄積し、当然ながら怪我のリスクが高まります。私も決して若いとはいえない歳なので
、無理をせず、楽しく、怪我をせずをモットーにしており、ストレッチやマッサージは頻繁に行います。とは言って毎日欠かさずというのも面倒なので、週に2~3回程度。痛い所を中心に10分程度でしょうか。毎日欠かさずが理想ですが、やろうと決めても続かなければ意味が無ありません。余り構えずに気楽に、継続的にストレッチというのが怪我無しで、万全のコンディションにてレース当日を迎える秘訣と考えてます。
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(主なカロリー源として使っているテールウィンドとスティンガーバー)

4.
栄養補給を真剣に考える

レース時間が伸びるほど栄養補給の重要性が増してきます。マラソンではレース前の食事で栄養を充分に取り、レース中はジェルでの補給のみで完走可能です。一方、
10時間以上も走るウルトラでは、途中での栄養分補給が充分に出来なければ、エネルギー切れとなり、ゴールに辿り着くことはまず不可能。レース中は疲労で食欲が沸かないと共に、胃の機能も低下するため食物を受け付けず、吐いてしまったり、下痢をすることもあります。当日に後悔しないためには、長時間トレーニング中に様々な栄養補給食を試し、何が自分に合っているかを見極める事が非常に大切です。私の場合は運動中のプロテインは胃が受け付けないので、もっぱらプロテインを含まないエナジーバーやフルーツでカロリーを摂ります。

カロリー消費量は個人差があります。私は一時間あたり最低300kカロリーを最低摂取量の目安とし、粉末スポーツドリンクと、固形物を半々で事前準備をします。その他は、当日の調子に合わせてエイドステーションにあるもので賄います。握り飯や、ウドンでもあると良いのですが、アメリカですので、多くはポテトチップ、プリッツェル、クッキーといったものです。という事で、事前に栄養補給プランを考え、最低限の補給食は自分で用意するのが
4つ目の秘訣。
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(日没後の準備も極めて重要)

5.レース環境に合った用具選び 
エリートランナーで無ければ朝早くから始まり、暗くなるまで走ることになります。当然、大幅な気温の変化あり、雨や雪が降ることもあり、足もとが見えないほど暗い場所もあります。事前に天気予報を確認するのは当然ですが、過去の参加者の話を聞いたり、レースレポートなどを読み、川越があるのか、ルートの状態どうかなど、当日のレース環境をよく確認。その上で、防寒具など最適なウェアーや装備を準備するのが、最後まで快適に走る秘訣です。雨具や装備については、かつての失敗談をご覧ください。

雨のアリゾナ
100kmウルトラマラソンの雨対策
http://nick-d.blog.jp/archives/12017495.html
 


100kmに続いて、100マイルレースの練習中。課題細分型トレーニングの効果は如何に?

http://nick-d.blog.jp/archives/17145642.html


By Nick D.